DX Initiatives DXの取組み
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廃棄物処理業には、受注、配車、収集運搬、処理、事務、教育など、さまざまな業務があります。
当社では、こうした業務の中にある課題を一つひとつ見つめ直し、デジタル技術を活用した業務改善に取り組んできました。
しかし、デジタル化そのものが目的ではありません。
紙を電子化する、作業をシステムに置き換える――。
それだけではなく、デジタル化によって得られたデータや情報を活用し、業務の効率化、情報の見える化、作業の標準化、現場の改善など、実際の業務やサービスをより良いものへ変えていくことが重要だと考えています。
当社のDXはこの考えのもと、受注から収集運搬、事務、人材育成、現場作業に至るまで、さまざまな領域で進めています。
ここでは、当社が実際に取り組んできたDX・デジタル化の事例をご紹介します。
| 受注・通知業務のデジタル化 |
FAX注文のペーパーレス化やWeb予約システムを導入。 SMS・メールによる情報提供の円滑化、お問い合わせの手間の軽減、より迅速なサポートの実現 |
| 顧客データの管理・利活用による顧客対応の高度化 |
CTIを活用し、受電番号から顧客を特定。 契約状況や注文履歴などを確認できる環境を整備。 |
| iPad・GPSを活用した配車・運行管理の効率化 |
iPadによる配車指示とGPSによる車両位置情報を活用。 配車担当者間で情報を共有し、効率的な運行管理を実現。 |
| AIドラレコによる安全運転・運行管理の高度化 | AIドラレコで運転状況をAIで分析。わき見運転や前方不注意などのリスク行動を可視化し、安全運転指導や運行管理に活用 |
| iPadを活用した電子伝票・請求業務のデジタル化 |
iPadを活用して伝票を電子化。紙の伝票処理を減らし、伝票処理から請求までの業務を効率化。 バックオフィス業務を大幅に軽減。 |
| AI-OCR・RPAによる定型業務の自動化 |
AI-OCRで紙帳票をデータ化し、RPAで定型的な入力・処理を自動化。 手作業による入力や転記の負担を削減。 |
| AI議事録による会議業務の効率化 | 会議内容の記録・要約に加え、決定事項や次のアクションまでAIが整理。 |
| 安全教育コンテンツの動画化による教育機会の拡大と品質向上 |
安全教育の教材をAI編集機能を活用し動画化。iPadで各自が受講できる環境を整備。 受講状況の確認把握と、教育の効率化、確実な情報伝達を実現。 |
| モーションキャプチャーによる作業分析・改善 | 作業者の動きをデータ化・分析し、経験や感覚だけに頼らない作業方法の改善に活用。 |
| 破袋機の開発による現場作業の効率化 |
トヨタ自動車と共同で破袋機で実証・実用化 廃棄物処理工程の作業を効率化し、現場の負担を軽減。 |
FAXによる受注をWeb予約へ順次移行し、携帯電話やPCから24時間いつでも回収依頼ができる仕組みを構築しました。
Web予約へ移行できないFAXについても、注文書を紙に出力せずPC画面で確認できるようにし、電子受領印やPCからのFAX返信にも対応。
さらに、SMSやメールによる配車予定の自動通知を導入しました。
これにより、紙の出力・確認・返信といった受注業務の負担を削減するとともに、Web予約による受付業務の効率化、配車予定に関する問い合わせの削減、お客様の利便性向上を実現しています。

これまで手書きの伝票は、事務担当者が内容を確認し、基幹システムへ手入力していました。
伝票の枚数に応じて入力作業が発生するため、定型的な事務作業に多くの時間を要していました。
そこで、手書きの伝票を複合機でスキャンしてPDF化し、AI-OCRでCSVデータへ変換。
読み取り内容を目視で確認した後、RPA(*)を起動することで、基幹システムへの登録までを自動化しました。
*RPA(Robotic Process Automation)の略。パソコン上で行う定型的な操作を、仮想ロボットが自動化する仕組み。

これにより、担当者の作業はAI-OCRの読み取り結果の確認、RPAの起動、自動登録後の確認などに集約。
年間7,736時間かかっていた事務作業のうち、5,763時間分をAI-OCRやRPAで自動化し、人が行う作業を年間1,973時間まで圧縮しました。
従来約4.3人分に相当していた定型的な事務作業を約1.1人分まで圧縮したことで、担当者は入力作業に追われることなく、より価値の高い業務へ時間を振り向けることが可能になりました。
さらに、業務を「人が入力する仕事」から「確認・管理する仕事」へと見直したことで、誰もが働きやすい職場環境づくりを実現しています。
その結果、これまで担当できる人が限られていた業務にも、より幅広い人材が携われるようになり、障害者雇用にもつながっています。
現在、AI-OCRとRPAを組み合わせた業務は15プロセス、RPA単体を含めると34プロセスが稼働しており、定型業務の自動化・効率化を継続しています。

運転手への安全教育は、これまで紙資料を使った集合研修を中心に行っていました。
資料をPDF化してiPadで閲覧できるようにするなどデジタル化にも取り組みましたが、資料を配布だけでは十分に見てもらえず、全員への周知や理解度の確認にも課題がありました。
そこで、AIを活用した動画研修を導入。iPadから時間や場所を選ばず受講できるようにし、視聴後には理解度テストを行うことで、学習内容の定着度も確認できるようにしました。
さらに、車外の前後と車内を撮影できるAIドラレコを活用し、事故発生時の映像だけでなく、運転中の注意力低下など、その際の運転状況も確認できるようにしました。
実際の事故やヒヤリハットの映像を研修動画の教材として活用することで、より具体的で実践的な安全教育につなげています。
また、新人教育にも活用し、個別の指導員による教育内容の標準化にもつながっています。
集合研修にかかる負担や周知までの時間を削減するとともに、「伝える」だけでなく「理解する」までを確認し、実際の運転状況を教材として活用できる安全教育へ。安全教育の効率化と質の向上を実現しています。
土間選別の作業は、作業者の経験や感覚に頼る部分も多く、作業負担の軽減や効率化に向けて、現場の動きを客観的に把握することが課題となっていました。
そこで、トヨタ自動車の「Domatics-A」を活用し、モーションキャプチャーによって作業者の動きをデータ化。作業時間や身体の動きなどを分析し、これまで見えにくかった作業のムダや負担を「見える化」することで、作業方法の改善につなげています。
さらに、分析結果をもとにトヨタ自動車と共同で破袋機の実証実験を行いました。破袋機は、これまで作業者が手作業で行っていた廃棄物の袋を開ける作業を機械化するもので、当社研究所を実証フィールドとして繰り返し検証を実施。その効果を確認し、現在は中間処理施設への導入を進めています。
現場の動きをデータで捉え、分析し、その結果を作業方法や設備の改善につなげる。データに基づく継続的な現場改善によって、作業者の負担を軽減し、安全性と作業効率の向上を図っています。